日々過ごしていると、人間の生死については麻痺していく。
だけど、確実に人はいつか死ぬ。
10代の多感なとき、小説や映画などに影響を受けて死を考えた経験て
誰にでもあったんじゃないかな。
私はそうだった。
暗い映画や小説が大好きで、
伝説的なミュージシャンなんか20代で亡くなっていて、
長生きは恥だ!みたいなこと考えたりしていた。
実際、私には伝説的才能などまるでなく、普通に30代に突入。
平和に暮らして、死にたくなんてないと思っている。
10代の時、死にたいと思ったのは、死ぬのも、大人になるのも
怖かったからかもしれない。
怖いから自分で招き寄せたら少しはラクになるのかなって。
死んだら大人にならなくて済むのかなと。
同時に想像力が足りず、死ぬってことがまるで理解できていない、
今おかれている自分の状況から一番遠い存在が死だった。
得体のしれない恐怖と好奇心が死に興味を抱かせた。
死んだら人生変わるかも!?などと思っていたのかも。
今、親になる側になって子に願うのはとにかく元気に生まれてきてほしい。
そうして私より長生きしてほしい。
この子もティーンエイジャーになったら、
かつての私みたいに死について考えることあるのかな。
それもまたいいじゃない。
なんせそれについて考えさせられてしまう資料はうちにはたくさん残っている。
かつての自分がそうだったように、戻りたくなる家庭を保つことが
親となる私たちの役目だと思う。
あと、大人になるのも悪くないなと思わせる大人でいること。
夫婦仲良くがんばろうっと。