でいだらぼっちのはなし

私はあんまり気にならないのだけど

夫はやっぱりぼうやの頭の形が気になってしかたないみたい

 

そろそろ本気で治していかないと

 

思い出したかのようにひと月ごとくらいでつぶやく

しかしつぶやいて2~3日はうるさく言うけど

それもすぎればまたおとなしくなる

なので私も2~3日はまじめに付き合ってるふりして

おとなしくなったら放棄していた

 

首も座ったしもうその問題もひと段落かと思いきや

いよいよ本気で治さないと、、、

まるで2017年の意気込みかのように正月そうそう騒ぎ出した

しかも今回は夫一人ではない

夫の両親もやる気である

三人でぼうやの頭をしげしげ観察して

あずき枕を敷いて矯正させようということになった

 

それ以来寝るときにはあずき枕を頭に敷いている

 

ぼうやは寝るのが嫌いみたいで眠るまでは時間がかかる

ようやく寝たなと思ってふとんに寝かせようとすると

あずき枕を忘れるなと言われてしまう

 

あずき枕を敷いて、頭をぐいと反対の方へむかすと

案の定泣く

なんとかおちつかせてあずき枕に寝かせるのが最近の日課です

 

ちなみにあずき枕と言っているものは実は枕ではなく

本来はレンジでチンして肩にのせて温めるもの

一石二鳥なのである

ぼうやの寝かしつけにつかれて肩が凝ったらこれで温めればよいのだ

が、出産して以来なぜか肩はこらなくなってしまった

 

夜中もぼうやは何度か目をさます

それは毎回お乳をほしがっての目覚めなので

最近はもう寒いから横になったままお乳をやる

 

しかし問題がおこってしまった

頭の矯正のためいつも向かない側に私が寝ることになったので

私もぼうやもいつもやり慣れた側と反対の方でやらないといけない

お互いぎこちない

ぼうやはだいたい反対を向いていて

それをまずこちら側へ向かせるのに一苦労

そうして首がむいているうちに吸わせようとするが首がすぐもどってしまい

なかなかうまくいかない

ぼうやの上を私は腕を広げて右往左往

その様はまるで生首を追いかける 

でいだらぼっち

 

ぼうやがひくひく泣く上を

私はひとりでいだらぼっちで格闘している

そうしてやっと首をつかまえたでいだらぼっちは

ぼうやがもう一度ねむりに落ちるまで不自然な体勢でひたすら耐える

 

でいだらぼっちは夜中にしか現れない

 

夫が静かに眠るその横で

夫に知られることなく私はでいだらぼっちとして

夜な夜な活動しているの


あぁまた夜がきた