ふたが去った夜

日々の晩ごはんのおかずを考えるのって

なかなか頭を使うことのひとつ


たいしたものを作るわけでも

毎日違うものを作るわけでもないけど

なるべく買い物に行かなくて済むよう

お金を使わなくても品数多くできるよう

家にあるものの組み合わせを考える


こんなに寒いとやっぱり鍋だ

いろんな野菜を放り込んでコトコトやれば

だいたいおいしい


最近よく食卓にあがる

白菜と豚バラの鍋

今夜もそれにした


お風呂に入りながら

明日のごはんは何しようかなぁと考える

白菜もネギも残ってるし

鶏モモもあるし

また鍋にしよう!


…あ

あぁ、あぁーだめなんだ


ふたが割れたのだ


食事を終えた夫がぼうやを抱っこして

台所をうろうろ

鼻をかいた手をおろした瞬間

あ!

ふたが落下

乾いた音を小さくたててぱかっとわれた


修復は、無理かな


こんなところに置いた私が7割くらい

いけないって思っているでしょう

いいや、4割だ

ぐすん


明日はもう鍋ができない


洗ってふせてある鍋を見るたび

さみしさがこみあげる


ごめんよ、鍋くん

ひとりでさみしいね


ふただけで売ってるかなぁ