乳がんのこと-告知から5ヶ月間のこと 前編

昨年の晩秋より抗がん剤治療が始まった母

 

左胸の乳首の横に触ってすぐわかるほどのしこりがあって、本人は結構前から気にしてたらしいがなかなか病院へ行かず、昨秋調べに行って、乳がんという告知を受けました

 

ショックを受けた日からあっという間に月日は経ち、予定されている抗がん剤は残すところあと一回となった

 

2種類の抗がん剤を各4回ずつの全8回

3週間に一度のペースでうつ

 

前半の薬で目立った副作用といえば脱毛

2回目くらいから抜け始め、最初の治療から1ヶ月半後にはつるんとした頭に

 

何をしててもほろほろ抜けてゆく毛髪の掃除をするのが大変だったそう

床から枕、ふとん、ソファ、肩にも抜け毛がくっついて服選びにも苦労していた

湯船にもたくさん毛がういて大変だったらしい

 

ぼうやとお風呂に入るのを楽しみにしていたのにこの時ばかりは遊びに行っても風呂へ入れることができずさみしそうだった

 

髪が抜けてしまった母の姿を見るのは…見たくはなかったね

でも見ないわけにはいかない

見て、ショックをうけるような反応もしたくない

時間をあけてしまうと一気に坊主になっちまうと思い、だんだん坊主の方がまだマシかと思って頻繁に実家へ帰った

 

抜け毛を気にしてコロコロ(粘着ローラーで埃をとるやつ)持って右往左往する姿を見て、早く抜け終わるといいねだなんて言えるようになった

でもやっぱり髪がなくなってしまった頭を見るたび心がちくんとした

仕方ないよ

 

抗がん剤治療が終わればまた生えてくるからね

とはいえ、やはりショックだ

 

第2種類目の薬に入ると、脱毛は眉毛や鼻毛にもおこる

1種類目では脱毛以外目立ったことはなかったがとうとうそれ以外の副作用がおこる

もう立ってられないくらい足が腫れたり、水に触れると手が痺れて膨れて皮がペロンとむけるらしい

様々な副作用が起こってとにかく辛いからとこの時は来ないでくれと言われた

 

一番辛い時に行って手伝ってやれないなんて

歯がゆいよ

でも一歳半のぼうやを連れて行ったって本当に迷惑かけるだけだから行けなかった

 

ガンの告知を受ける時も、副作用が辛い時も私は母のそばで何かしてあげることができなかった

ただ、ただ月日は流れて何もできぬまま手術の日が迫る

それがなんだか許せなくて、それでなんとかしたくて何の役にたつかもわからないけど、セカンドオピニオンを受けてみるってことで私の勝手な不安と欲望が落ち着くような気がして

母にずっと勧めてきたけど

結果としてイエスはもらえなかった