果物のおいしい季節。
さくらんぼ、すいか、メロン、プラム、、、
いろいろあるけど、最近桃の値段が気になってしかたない。
というのも、先日街を歩いていると桃をどっさり乗せたリヤカーが。
「山梨県産 桃 5個 300円」
と掲げている。
これは、驚きの安さ!!
もし本当にあの積まれている桃を売ってくれるなら相当お得じゃないか。
買ってもいいのじゃないか?
と思いつつもあまりの安さに信じられない部分もあり、素通り。
用事を済ませて戻る途中、やっぱり気になるなぁ、桃。
すっぱかったらとなんか作ればいいかと、もう一度行ってみた。
マダムが一人、桃を選んでいてそれにつられて私ともう一人の女性も近づく。
試食の桃をくれるお兄さん。
早口でまくしたてる。
試食の桃は甘くてとってもおいしかった。
好きなの持ってってぃと、ビニル袋を渡し、もう一人の女性は桃を選び出した。
お兄さんは早口でずっとまくしたてている。
その話はまるで頭に入ってこなくて私は理解できなかった。
とにかくいっぱいしゃべってるけど、5個300円の桃をくれればそれでいいの。
と、思っていたら隣の夫が、
「この桃は5個千円で、あっちのが5個300円だって。買う?」
と教えてくれた。
見ると山盛りの桃の後ろに、
木から落ちて川を流れてきたみたいな悲しい桃がころりと転がっていた。
その悲しい桃が300円だった。
なーるほど。
結果的に300円しか出す予定でなかったのが突然千円になるってのは
いくら桃がおいしくてもちょいと私にとっては予想外すぎて買えなかった。
その帰り道、私の頭はずっと桃のことで持ち切り。
高くはないのだろうけど、なんだか腑に落ちない。
桃は難しい。
本当にあれだけ甘かったなら買ってもよかったのだろうか。
でも突然300円が千円て、そんなの驚き桃の木。
世の中、一体桃の相場はどれくらいなのか。
そんなことが気になって、桃があるとついチェックしてしまう。
結局桃はいまだ買えていない。
ももはやっぱり高級。
貧乏な私はこの気持ちをプラムで満たそうと八百屋へ買いに行った帰り道、
またもリヤカーをみつけてしまった。
今度はメロンが二つで千円。
一体どんなことになるのだろうと少し見物していると、
またもマダムがやってきてスマートにメロンを買って立ち去った。
プラムは色のわりに、甘くはなかった。