ベンチトリゲーム

買い物の帰り道

お天気がいいので公園のベンチに座って一休みしたいなって

思って

帰り道にある公園の前を通ると

あらら

全てのベンチはもうみんな座ってる

 

そりゃそうさ

ちょうどみなさんお昼休みだもの

 

図書館の隣にあるこの公園のベンチはいつも人気がある

近隣で働く人々も

こんな天気のいい日はここでお昼を食べるんだ

 

仕方ないから家に帰るか

だけど、やっぱりあきらめきれない

ベンチに座って空を眺めたいな

 

あ、そういえば足クサ湯のちかくにも公園

あるじゃない

大きな桜の木に囲まれた公園

あるじゃない

 

遠回りだけども歩く

住宅街をてくてく歩く

あつい

ほんのり汗ばむ

思ってたよりも遠いうえ

道も間違えさらに遠のく

 

そんなにまでして行きたいのか

さっさと帰って部屋でゆっくりするべきではないのか

頭をよぎるけど、もう引き返せない

だって結構歩いたもの

 

着いた

 

あ、ここのベンチにも先客が

二つ並びのベンチには近くの工事現場の

ガードマン

もう一つのベンチにはガス会社のおじさんが座っている

 

ガスのおじさんはまぁるい花壇のフチに腰掛け、しきりと電話の相手に謝っている

 

もうひとつ二つ並びのうちの一つのベンチにガードマン

うとうと昼寝中

二つのうち一つはあいている

広い公園の二つ並んだベンチに

ガードマンのおじさんと私とぼうやが並んで座るっていうのは、気まずい

おじさんのせっかくの休憩時間を邪魔することにもなる

 

そのまま公園を通り過ぎて

足クサ湯の前で水筒のお湯を

流し込むような勢いで飲んでいたら

コインランドリー屋のおばさんと目が合って

なんかバツが悪くって

ベビーカーのぼうやを気にかけるふうなしぐさをして

ごまかして

足早にその場を去った

 

そんな煮えきらない午後

 

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足クサ湯って、、、

 

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