うっすらの記憶

中学生だったか

高校生だったかくらいのころ

もしかしたらもう少し上の

大人になりかけのこどもくらいのころに

昼間、実家にひとりでいたら電話がかかってきて

出てみると知らない男の人の声で

唐突に下着の色をきいてきた

 

「今日はしろだな」

と適当に答えたら

教えてくれるなんて!と驚かれた

 

だって聞いてくるから、と言って

そこから少し他愛もない話をした

なにを話したのかまでは覚えてないけど

声をよく聞いたら電話の相手は当時の私とさほどかわらぬ歳の男の子の声で

なんか人生に悩んでいたんだって

で、わたしもわかるわぁって共感した

 

下着の色くらいならいつでも答えてやるからそれで元気出るならまた電話してきなよ

って言ったらありがとうって言われた記憶がうっすらとあるのは

夢だろうか、現実だろうか

 

それ以来その子から電話はかかってこなかったけど

今もどこかで元気にやってるかなぁ

 

わたしは元気ですよ

 

撮った写真だってもうどこかわからん